人々
私と一緒に働く仲間達、Marko, Tadej, Stojan, Pavle, Darko, Vesna, Anka, Slavko, Dario, Nedeljko, Brane, Milan.。 彼らは皆さまざまな 国の出身です。たまたま同じ村の出身同士もいれば、私が訪ねたことのない遠い国からやって来た者もいます。 旅の途中で偶然ここに立ち寄り、 住み続けようと決めた者もいます。 彼らは皆、それぞれの希望や喜びを胸に抱きながら、互いの経験や知恵を分かち合い、この農園でのブドウ作 りとワイン造りの日々の感動を共有してくれます。 私達は、血縁はなくても、ワインで結ばれています。ワインこそ、私達大所帯を結びつけている、血 縁に等しい絆なのです。 毎朝、この仲間達とブドウ畑へ向かい、共同で作業をします。今では、彼らはブドウをまるで自分の家族のように知り尽くしています。 ブドウ畑を管 理していく上でのさまざまな決断には、日々の観察の積み重ねと、経験に基づいた分析が欠かせません。 時には、ブドウの木一本ごとに異なる手 入れを施すことも必要になります。それはちょうど、母親が子どもの日々の成長に驚きながら、それぞれの将来を見据えて一人一人に応じた気配り の言葉をかけて育て上げるのと同じだと言えるでしょう。 良いブドウを育てよう、という共通の想いがあるからこそ、冬の枝の剪定や土壌造りに始まり、春の苗木や若木の植え替え、初夏から続く枝の誘引 や敵房、そして秋の手摘みまで、滞りなく進んで行けるのです。 彼らが居なかったら、人間の労働と自然との調和に基づくワイン造りの理想が崩れ、数々の素晴らしいワインの優れた特質を失うことになってし まうかもしれません

